下関、山陽小野田市で美容室を展開しているAmica(アミカ)、Angelo(アンジェロ)のディレクター中村光太郎のブログ
お客様の悩みに応えるべく髪質改善とダメージケアや毛髪科学について研究と検証を繰り返しています、中村光太郎です。弊社ディレクターとして全店の技術統括をしながら、アミカ長府店アンジェロおのだサンパーク店でサロンワークをしています。
山陽小野田市、下関長府近郊でトリートメント、ダメージケア、髪質改善、その他髪の毛のご相談はアミカ長府店、おのだサンパークアンジェロへ是非ご相談ください。またアミカ各店でも同様にご相談承っております。

一日の終わりにシャンプーしたら、いつもより排水溝の抜け毛が多い気がする…
頭頂部や前髪の髪の毛、こんなに細かったっけ?
年齢と共に髪質の変化は誰でもあるものですが、
薄毛や細毛は見た目にも変化がわかりやすいので気になりますよね。
髪のピークは17歳頃と言われています、思ったより早いですよね?
つまり17歳から先は徐々に髪質の老化が進んでくるということです。
そしてその変化は非常に緩やかなので気づきにくいのです。
頭皮ケアはいつから始めても早すぎるということはありません。
今回は細毛、抜け毛の原因をお伝えしながら適切なケア方法までしっかりとお伝えします!
この記事の目次
髪の毛の成長と生え変わり

いきなり当たり前の話で申し訳ないのですけど、髪の毛って伸びますよね。
普段の生活で気づく事は無いと思いますが、上の画像のように、髪の毛は
伸びながら毛髪が形成されていく時期、成長が止まっている時期、抜けていく時期があって、常に伸び続けているわけでは無いのです。
そしてこの、生えてから抜け終えいていくまでのサイクルが
男性で3~5年、女性で4~6年と言われて、髪の成長する成長期はおおよそ
平均して5年くらい、つまり今皆さんの頭皮には、5年より前の髪の毛は存在していないということになります。
正常な抜け毛

髪の毛は約5年で生え変わる事は先ほど説明しました。
つまり、正常なサイクルで髪の毛が新陳代謝して入れば
毎日一定量の抜け毛はあって当然なのです。(少し安心しますね。)
その本数は約50本強です。髪の毛は約10万本あります。
約50(本)×365(日)=36500(本/年) 36500(本/年)×5年=91250本
約10万本ですね。逆に考えると毎日50本くらい抜けないとおかしいんです。
頭全体の髪の毛は、5年分の髪の毛で覆われているのです。
ちなみに坊主の人でも、同じように50本抜けてるのですよ。
髪の長い人ほど、特に排水溝などにたまると一本の存在感が大きくなるので
たくさん抜けてるように思えて、不安になりやすですが
ある程度の抜け毛はむしろ正常な証なので、安心してくださいね。
危険な抜け毛、細毛とその原因


さて問題はこっちです。もう一度こちらの画像をご確認を。
正常時には青の矢印のようにしっかりと髪の毛が育ってから抜けていくという
正常なサイクルに対し、乱れたヘアサイクルは成長段階をすっ飛ばして
退行期へと入って行きます。つまり髪の毛の寿命が著しく短くなるのです。
結果、5年分=10万本の髪の毛を育んでいた頭皮から
短命な髪が太くなる前に抜け落ちていき、毛髪全体の本数が少なくなったり
本数はあっても、細い毛が目立つようになるのです。
つまり、抜け毛、細毛は毛髪サイクルの乱れから起こるのです。
その原因は様々で、
睡眠不足、ストレス、食生活、喫煙、運動不足など
たくさんの原因があると言われています。
男性も女性も、前頭部〜頭頂部に起こりやすい抜け毛ですが
男性型脱毛症(AGA)と、その他の抜け毛では
原因と対処方法も違ってきます。
抜け毛、細毛を予防する生活習慣

ここではAGAでは無い抜け毛について触れます。
良質な睡眠
まずは、ゆっくりとした睡眠時間を確保しましょう。7〜8時間が理想です。
ゴールデンタイム(22時〜翌2時)の間に眠るのがベスト。
傷ついた細胞を修復しやすくなります。睡眠時間の確保が難しければ
質の良い睡眠を心がけてください。カフェインは寝る4、5時間前には
摂取しないように、食事も3時間前に済ませるのがベストです。
入浴も寝る直前よりは、2時間前までには済ませてください。そうする事で
寝る前には体内の深部温度が下がり、副交感神経が優位になり
リラックスして眠りにつくことができます。ベッドでスマホをチェックしてしまいがちですが、スマホのライトと目から情報が入ってくると交感神経が刺激されて深く眠ります。
食生活
一般的に髪の毛に良いとされる食事は、体の健康に良いとされる食事の内容と同じです。
一日3食は規則的に。朝は食欲がなければ胃に負担にもなりますので、軽めでも構いませんが、できるだけ毎食、低脂質高タンパクが理想です。糖質は、ここ数年の糖質制限ダイエットの流行で敬遠されがちですが、ある程度はとった方がいいです。糖質を極端に抜くと、体は筋肉を分解して糖に変え、エネルギーを作ろうとします。筋肉量の低下=代謝が低下してしまい髪の毛にも良くありません。
髪の毛の材料は、タンパク質ですので肉より魚中心にタンパク源を摂取しましょう。
髪の毛のタンパク質はケラチンタンパク質です。このケラチンは、摂取したタンパク質がそのまま利用されて、髪の毛になるわけではなく、一度アミノ酸に分解されます。この分解時に必要なのがビタミンB群です。また、アミノ酸から髪の毛のケラチンを作るためには再合成する必要があり、この時に必要なのが亜鉛です。
つまり糖質とタンパク質だけ摂ればいいわけではなく、野菜など様々なものをバランスよく食べて、ビタミンも摂取するのが大事なのです。
また、ビタミンはどれか1つだけとっても効率よく働いてくれません。
これはビタミンが相互に作用しているからであり、これを桶の理論と言います。

基本的に揚げ物、油の多いもの、炭水化物だけのもの、またはこれらが組み合わさったものは育毛には良く無いとされています。
魚と野菜を中心に、糖質も普通に摂取しましょう。
タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の頭文字をとったPFCバランスを意識しましょう。

運動
適度な運動は、体の免疫力を高めます。活性酸素は体にとって有害です。
活性酸素は、呼吸をするだけで発生します。運動をすれば、呼吸の量は増えるので、活性酸素の量は必然的に増えます。こう言うと、運動が良く無いように思いますが、適度な運動は活性酸素を適度に活性させ、体はその活性酸素に抗おうと抗酸化力を増すことができるのです。
酸化ストレスに強い体づくりは、代謝を上げ、育毛にも生きてきます。
目安は軽めの有酸素運動(ウォーキングや軽めのランニング)で20分程
軽めの無酸素運動(筋トレ)で15分程度。
有酸素運動はゆっくり長く、筋トレは重すぎない重量がベストです。
ストレス解消
これは一番難しいですね。
一人でいるのが寂しく誰かと居たい人、一人でいる方が落ち着く人
家でゴロゴロするのが好きなインドアタイプ、とにかく外に出たいアウトドアタイプなど
性格やタイプが違えば一人一人ストレス解消の方法は違ってきます。
僕の場合はアウトドアタイプで、最近は釣りによく行きます。釣れないとイライラしそうですが、海を見ているだけでもかなり安らぎますよ。それから自転車も乗ります。以前はかなり長距離も乗ってましたが、最近は通勤で少し乗ったり、近所を子供とサイクリングする程度です。歩くよりも遠く長く移動でき、車よりもゆっくり進む自転車は、普段とは違った景色が見れていいものです。
ちなみに今は20kgのヒラマサを釣るのが夢です。そのために筋トレも始めました。何か仕事以外にも目標があると気持ちの逃げ場があっていいように思いますよ。
僕自身、持病で不安障害を持ってますのでストレスには弱い方です。
調子が悪いと動悸やめまいが半端じゃなくなります。
でも楽しいことして、ストレス解消してなんとかやってます。
僕のケースが完璧に正しいとは思いませんが、自分に合っている趣味を見つけて、うまくストレス解消してくださいね。
絵を描く、歌う、スポーツをする、ネットをする、ゲームをする、
誰かに合わせる必要も、人の目を機にする必要も無いと思います。
ただしアルコール、カフェイン、やけ食い、ギャンブル、買い物などは
控えましょうね。身体にも、育毛にも、精神的にも良くありません。
AGA(男性型脱毛症)

男性型脱毛症はこれまでの生活習慣のような原因ではなく、男性ホルモン(テストステロン)と酵素によって毛髪サイクルが乱れて薄毛、細毛が引き起こされる脱毛症です。
テストステロンは男性ホルモンとも呼ばれています。
テストステロンは精神の安定をとったり、筋肉の維持、やる気向上を促したりと
いkルウえでの生体機能の維持に非常に重要な役割があります。
反面、ネガティブなイメージも多く、よくテストステロン(男性ホルモン)が増えると、薄毛になると聞いたことありませんか?
これは実は正しくありません。
テストステロンは、頭皮に存在する5αリダクターゼという酵素と結びつくと
ジヒドロテストステロンというホルモンに変化します。
このホルモンは筋肉の維持に必要な反面、薄毛の原因にもなるホルモンです。
このジヒドロテストステロンが毛乳頭(毛穴の奥)の男性ホルモンをキャッチする受容体と結びつくことで、TGF-βという脱毛因子を生み出してしまうのです。
この脱毛因子が結果毛髪サイクルを乱して薄毛につながります。
こう見るとテストステロンの量を減らせば脱毛が抑えられるんじゃ無いか?と
思いますが、実はそんなことはなく、先述した通り生体維持のために
ある程度のテストステロン量は人体にとって必要なのです。
体はテストステロンが減少すると、残ったテストステロンでより強い効果のあるジヒドロテストステロンを生成して生体機能の維持をしようとします。
つまり過度のテストステロン量の減少は薄毛につながりやすくなるのですね。
大事なのはテストステロンと5αリダクターゼが結びついて
ジヒドロテストステロンが生成されないようにすることです。
そのためには上記したような規則正しい食事と
生活習慣が大事になってきます。
またテストステロンは、コルチゾールというホルモンによって減少します。
コルチゾールもまた、生体維持には必要なホルモンなのですが
ストレスによって急激に増加します。また飲酒によっても増加しますので
ストレス、飲酒はテストステロン減少の原因になってしまいます。
またフルマラソンなどのような過度にハードなスポーツは
その瞬間にはテストステロン量は増えるのですが、その後すぐに
急激に減少し、その後元の量に戻るのに2〜3ヶ月はかかりますので
運動も上記しているようにほどほどを心がけましょう。
あとタバコは絶対NGです。
これからの【予防育毛】という考え方

実は今回、育毛剤についてはあえて書いていません。
なぜかというと、薄毛、細毛は防げるからです。
髪の毛のピークは17〜20歳ごろと言われています。そこからは誰しも徐々に髪の毛の老化は進んでいくのですね。
永くヘアスタイルを楽しむために、健康な髪の毛という素材は欠かせません。
その健康な髪のために、薄毛になってからではなく
なる前に、または将来そうならないように、早くから生活習慣を改めていき
育毛についての正しい知識を得ることが【予防育毛】なのです。
予防育毛はいつ始めても早すぎるということはありません。
育毛剤にたよらず、まずは生活習慣から見直してみて
体の内側から本当の育毛を始めてみませんか?
まとめ
- 髪の毛は約5年で生え変わる
- 一日50本くらいの抜け毛は正常
- 薄毛、細毛とは毛髪サイクルの乱れで髪の毛が成長しきる前に抜けてしまうもの
- 大事なのは、良質な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動、ストレス解消
- AGAは原因が特殊だが、大事なのは生活習慣
- タバコは絶対NG
- 予防育毛はいつ始めても早すぎるということはない
いかがでしたでしょうか。即効性のある解決策にはならなかったかもしれませんが、こうい風に生活習慣を改善していくことが、育毛だけでなく身体のためでもあるのです。
確かに即効性のある特効薬的なものは存在します。ですが薬と一緒で
副作用が少なからずあります。その分効果は高いです。
そういったものは美容室では販売していなくて
病院での処方になるのですね。つまり【医療】の領域です。
僕たちは【美容師】です。
今回の記事は美容の領域でお客様のお悩みを少しでも解決したい。
そんな思いで書いています。
医療ではなく美容でお客様の髪の毛を綺麗にするのが僕たちの使命ですから、